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歩行観察では
視覚的な感覚をまずは抽象的に捉える。
(日常的な平易な言語)
これを具体的な分析に変換する。
(専門的な言語)

いきなり具体的な分析から入ると、
先入観が起こりやすく
自分の知っている論理を
当てはめることになりやすい。
何かがおかしい。という直感的要素で
まず捉えることで先入観なしに見ることができる。

歩行は左右上下動を伴って前方へ
連続的に重心移動させる動作である。
 ・片側の支持機構
 ・反対側の下肢の振り出し
 ・前方への重心移動    
の3点が各期の姿勢・各関節の運動を考える材料となる。

片麻痺患者の歩行の分析のポイント1)は
 ・立位姿勢とバランスの安定性
 ・歩行速度、歩行率、重複歩距離、歩幅の分析
 ・進行方向に対する身体各部の位置関係の分析
 ・体幹・上肢の運動分析
 ・麻痺側踵接地期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側立脚中期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側離踵期における下肢各部の運動分析
 ・麻痺側遊脚期における下肢各部の運動分析
 ・カーブでの運動分析
 ・後方への運動時
 ・側方・斜めの歩行時
 ・歩行路の条件悪化時

姿勢におけるポイントは
重心移動能力と動作遂行である。
具体的には
 ・動作開始・中間・終了の姿勢、各期の特徴、
  全体的な動作の円滑さ、運動の切り替えのタイミング。
 ・筋活動および動作遂行上の力源を確認。
 ・理想とする姿勢や姿勢内での重心移動、動作パターンで
  操作・誘導を与え反応を確認する2)。

見ていく順序としては運動学的に捉えた上で、
中枢の影響を考えていく。
両者を分離させ思考することで
思考が整理されやすい。
麻痺側の立脚期を分析する場合、
まずは運動学的に、
 ・股関節の伸展モーメント
 ・膝関節の伸展モーメント
 ・足関節の背屈モーメント を考慮する。
時系列的には
麻痺側が立脚されれば重心は頭側に
持ち上げられるがその際に、
足の背屈モーメントから下腿の上前方への回旋。
そして股関節の伸展モーメントともに
体幹を垂直位に保つことができる。
それを力源とし股関節伸展と
対側足関節の底屈モーメントが生じ、
体幹・頭部・上肢の振り出しが生じる。
(立ち直り、姿勢反射)これにより
加速度を持った運動を作り出すことができる。

全体的な姿勢から各肢節、
歩行周期のタイミングに従って
重心位置(前後左右-上下)、バランス、
各関節の関節モーメントが生じる。
その際に運動スピード、滑らかさ、
左右差を確認する。
これら運動学的要素を把握した後に
力源としての筋活動要するに
中枢神経の影響を考慮することになる。

歩行は非常に多くの知識が必要なだけでなく、
それらを統合し、先入観なしに視覚情報と一致させていく
高度な能力が必要である。
毎日、それらを意識的に行っていくか否かで
能力との差は大きく開いてくることは言うまでもない。
治療前、治療後の歩行を確認する習慣を付けるだけでも
毎日のスキルアップには繋がるのではなかろうか。

1)半田健壽:動作分析の実際-脳卒中片麻痺.
 PTジャーナル30:928-937,1996
2)芳澤昭仁:片麻痺患者の動作分析.PTジャーナル32:
 253-263,1998
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