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歩行獲得に必要な因子はいくつかの報告がある。
原1)と丹羽2)はBrunnstrom stage、起立開始の期間を
挙げている。
丹羽2)はそれに座位保持能力も加え挙げている。
佐藤3)は発症6ヶ月未満は
Brunnstrom stageが重要と述べ、
70歳以上は非麻痺側の筋力が重要と述べている。

早い段階で起立や座位が行えるかどうか。
麻痺側と非麻痺側の筋力がどうかが重要なようだ。
特に高齢になるほど非麻痺側の
筋力の重要性も考慮する必要がある。

麻痺側の歩行に対する影響は
伸展筋力4)と荷重率5)が歩行に関わるとの報告がある。
麻痺側の運動機能低下は錐体路障害による
中枢神経障害が一番に頭に浮かぶが
筋の筋萎縮による構造的な要素も忘れてはならない。
筋萎縮は中枢性栄養効果消失6)や廃用によるものが
可能性として考えられている。
麻痺側の評価としてはBrunnstrom stageが
最もよく使われているが、質的な順序尺度となるため
変化をとらえることが困難な点と、統計処理が難しい点が
問題として挙げられる。
またBurnnstrom stageがプラトーでも
歩行能力の改善が認められる場合も多く、
これだけの指標では不十分であると考える。
脳卒中機能障害評価セット(SIAS
:stroke impairment assessment set)も
見かけることが多くなった。
Burnnstrom stageと比べ麻痺の変化を
鋭敏に捉えることができる7,8)点が特徴である。

非麻痺側の歩行による影響では
伸筋の能力9)が特に歩行に関わるとの報告がある。
CVA発症後、非麻痺側の筋力低下も著明となる。
錐体路による非交差線維による中枢性萎縮と、
廃用による萎縮10)と考えられている。
具体的には健常人と比べ、
大腿四頭筋で73%、ハムストリングスで68%
の減少10)が報告されている。
CTによるデータにおいても大腿四頭筋、内転筋、
下腿屈筋・伸筋ともに健常人と比べ
有意に小さい11)との報告もある。
非麻痺側の伸筋に関しては7割が
廃用による筋力低下とも言われており
また早期歩行群、中等度介助群、全介助
非麻痺側のCT画像比較においても
廃用の関わりは大きい12)と報告されている。
そのためセラピストは非麻痺側の筋力に関しても
十分配慮しておかなければならない。
しかしながら1日に4000歩以上歩いている症例でも
筋萎縮が出現しており、廃用以外の中枢性要因
(中枢性栄養効果、シナプス貫通栄養効果)も
混在している13)と考える方が妥当かもしれない。
具体的に歩行に必要な非麻痺側の膝伸筋筋力を
調べた報告がある。
Burnnstrom stage3,4では1.00Nm/kg
Burnnstrom stage5,6では0.72Nm/kg14)
麻痺が重いほど非麻痺側の筋力は必要になる。

早期にいかに活動レベルが上がっていくかというのは
予後予測を立てる上で重要な指標になる。
セラピストも早期の活動性を高めるように促すことは
歩行に関わる因子を高めるためには必要不可欠であろう。

 1)原寛美:私の脳卒中急性期リハプロトコール(2).
  臨床リハ8:pp41-45,1999
 2)丹羽義明,他:脳卒中片麻痺患者の歩行能力改善の推移.
  PTジャーナル37,pp5-10,2003
 3)佐藤秀一,他:重回帰分析による慢性期脳卒中患者の
  歩行能力について.PTジャーナル27:93-99,1993
 4)鈴木堅二,他:脳卒中片麻痺患者の最大歩行速度と
  立位バランス.リハ医学29:577-580,1992
 5)菅原憲一,他:片麻痺患者の歩行能力と麻痺側機能
  との関係.理学療法学20:289-293,1993
 6)Fenichel GM:Hemiplegic atrophy:histological and
  etiologic considerations.Neurology 14:883-890,1964
 7)道免和久,他:脳卒中機能障害評価セット Stroke Impairment
  Assessment Set(SIAS)(3)運動麻痺の経時変化の観察.
  リハ医学30:315-318,1993
 8)道免和久,他:脳卒中機能障害評価セット Stroke
  Impairment Assessment Set(SIAS)の信頼性および妥当性の
  検討(1)-麻痺側運動機能,筋緊張,腱反射,健側機能.
  リハ医学32:113-121,1995
 9)宮秀哉:脳卒中片麻痺患者の歩行訓練初期における
  最大歩行速度の決定因.リハ医学33:222-227,1996
10)大峰三郎,他:片麻痺患者の筋出力特性-健側下肢の
  膝伸筋力について-,理・作・療法17:553-558,1983
11)大川弥生,他:脳卒中片麻痺患者の廃用性筋萎縮に
  関する研究-「健側」の筋力低下について-リハ医学25:143-147,1988
12)近藤克則,他:脳卒中早期リハビリテーション患者の
  下肢筋断面積の経時的変化-廃用性筋萎縮と回復経過.
  リハ医学34:129-133,1997
13)Hachisuka K,et al:Disuse muscle atrophy of lower limbs
  in hemiplegic patients.Arch Phys Med Rehabili 78:13-18,1997
14)青木詩子,他:慢性期片麻痺患者の非麻痺側膝伸展筋力と
  歩行能力の関連.総合リハ29:66-70,2001
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