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アフォーダンスは生態心理学の理論である。
障害者の認知や行動を
アフォーダンスという視点からとらえ
アプローチに応用することができる。

アフォーダンスは生態心理学者である
Gibson Jが1960年代に提唱したものである。

与える、提供する「afford」という
動詞に対しGibson Jが作った造語。
物や環境に備わっている行動の
可能性という意味がある1)。

物や環境には行為を促される可能性が存在する。
これは刺激されるのとは違い、
あらかじめ備わっているものという解釈である。

具体的には「椅子」という環境があったとき
椅子に反応して座るのではなく、
あらかじめ座るというアフォーダンスが
備わっていると考えるのである。

人が行動を起こすとき
情報の検知と探索を起こし
これが知覚と行為の循環を生み出す。
それを知覚システムで捉えることになるのだが
このシステムは厳密に感覚と運動を区別しない。

運動はこれら身体と環境との
相互関係によって生じ、真の運動学習とは
日常的な場面しか成立しない。

アフォーダンスを考慮したアプローチとは
環境を取り入れた展開となる。
患者が環境との相互関係を維持し
適応していくことをいかに援助するかが
目的となる1,2)。

リアルな日常生活では環境は静止していない。
常に能動的な環境の中から認知し行動している3)。
障害が起こるということは
能動的に認知し行動することを
阻害されるということでもある。

対象の情報が不十分だということは
推測や一部の情報から記憶でつなぐことになり
不安や緊張などのストレスとなる。
そしてそれらが環境不適応な要因となってしまう2)。

要するにセラピストは環境の一部となり
環境から能動的に認知・行動という
知覚循環を促し適切な行動を促すことが大切となる2)。

適切な環境を作り上げるということが
患者の知覚システムを活性化させ
認知と行動の循環を円滑にする。
行動変容を起こすことがセラピストに求められるが
そこには認知・知覚するための
環境が必要になる。
それぞれの患者に合った環境を作ることが
セラピストに与えられた使命なのかもしれない。

1)Gibson JJ,古崎敬,他(訳):生態学的視覚論,サイエンス社,1985
2)冨田昌夫:運動障害者の環境適応と運動学習,総合リハ25:529-535,1997
3)佐々木正人:からだ-認識の原点,東京大学出版会,1987
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